病院紹介


院長挨拶


院長 門田 淳一
当院の院長に就任して2年が経過しました。コロナ禍の中の2年でしたが、この2年で改めて当院の役割を再認識するとともに、将来にわたって市民の皆様の健康と命を守る最後の砦として、そして地域の中核病院として救急医療、高度急性期医療、小児・周産期医療、感染症医療や災害医療などの政策医療を柱とした、安心・安全で質の高い高度な医療を提供していくことが使命であると強く感じました。
2020年以降の2年間、当院は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重点医療機関として最大43床の専用病床を確保し、県内で最も多くのCOVID-19患者さんを受け入れてきました。長崎県における第二種感染症指定医療機関として、その責務を果たすことができたと思います。一方ではCOVID-19の専用病床の確保に伴って、救急医療や急性期医療、がんなどの高度医療を提供するための一般病床が大幅に縮小され、非COVID-19診療に大きな影響がでました。平時とはまったく異なる状況の中で、COVID-19の流行状況に応じて病棟や看護師の再編成を機動的に行い、限られた病床を有効的に活用することで非COVID-19診療をできうる限り維持できたのではないかと考えます。この2年間にわたる病院運営は当院職員の理解と協力のおかげであり、また市民の皆様のご支援と地域の医療機関、医師会、行政との連携の賜物であると思っています。
未だCOVID-19の収束が見通せない中、今後も引き続きCOVID-19の重点医療機関として、また急性期・高度急性期医療の中核的医療機関として当院の責務を果たしていきたいと思います。このような当院の機能を今後も維持する上で重要なことは、1)健全な経営基盤の確立、2)職員の働き方改革、3)地域医療機関等との役割分担と連携、であると考えます。当院のように急性期医療や高度先端医療の機能を担う病院においては、不採算となる医療も当然必要ですが、最新の医療を安全にお届けするには安定した経営基盤の確立が必須です。また、2024年からは「医師の働き方改革関連法」が施行され、医師の時間外労働規制が始まります。医師の負担軽減に伴う他職種へのタスクシフト・シェアが他職員の負担とならないように当院全職員の働き方改革も重要になります。当院全職員が心身ともに健全な状態で職務に専念できる環境をより整えることが患者さんへの安心安全な医療に繋がります。さらに当院でなすべき医療機能を明確にして入院での急性期医療を推進し、地域の医療機関や施設等との連携を密にしてできるだけ早い時期で回期・慢性期医療や在宅医療に移行できる体制が望まれます。これらを一体で推進することが、当院の理念である「患者さんとそのご家族から、職員とその家族から、そして地域から信頼され、愛される病院となります。」を実現でき、将来にわたって持続可能な病院になると考えます。
今後とも皆様のご指導、ご協力、ご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。