Interview

06

白衣の ランナー

産科・婦人科病棟

宮﨑 あやめ(10年目)

みやざき あやめ

幅広い知識と経験が求められる
急性期の現場。
時間に追われる中、
それでも前へ走っていけるのは、
尊敬する先輩たちの背中を
追いかけていたいからです。

プロフィール
長崎市出身。長崎市医師会看護専門学校(助産学科)卒業。助産師の資格を活かして、NICUでキャリアをスタート。気分転換は観葉植物の栽培や夜景観賞、散歩、料理など。
宮﨑あやめ

どんな新人時代でしたか?

宮﨑あやめ

入職時はNICUで点滴や薬の管理、育児の練習が始まったお母さんの授乳介助の指導などを行っていました。看護学生だった頃に実習で担当した患者さんは1人か2人でしたが、入職後はそうはいきません。こんなにたくさんの患者さんを看護できるようになるんだろうかと仕事量に圧倒されてしまい、不安でいっぱいでした。

宮﨑あやめ

独り立ちできたと思えたのはいつ頃ですか?

宮﨑あやめ

先輩にフォローしてもらいながら、2年目にはある程度独り立ちできたと思います。夜勤が始まると自信がない部分もたくさん出てくるのですが、先輩の助けもあり安心でした。入職1年目の指導は厳しさもありますが、とにかく手厚い。辛いなと思ったこともありましたが、早産など危険なお産を扱うこともあり、今となってはその頃の経験が自信につながっています。

仕事をする上で心がけていることは?

宮﨑あやめ

産婦人科には早産や妊娠高血圧症など、さまざまなリスクを抱えた妊婦さんが入院しています。お産自体がリスクを伴うものなので、お母さんたちの気持ちのケアをするところまで心がけて、医師とも対等に議論できる関係性を築くようにしています。無事に赤ちゃんの誕生に立ち会えた時は、こんなに可愛い赤ちゃんがお腹の中にいたんだと毎回感激しています。

宮﨑あやめ

総合病院で働く看護師の強みは?

宮﨑あやめ

病棟には妊婦さんのほかに、婦人科や消化器内科の患者さんが入院しています。ターミナルケアを受けているがん患者さんもいらっしゃるので、夜勤時に備えて抗がん剤や痛み止めの薬の管理など、産科以外の知識や技術も身に着けておかなければいけません。日々勉強ですが、さまざまな領域の知識を身につけられるのは、この職場の良いところだと思います。

病棟では、幅広い年齢層の患者さんと関わるのですね?

宮﨑あやめ

さまざまな年代の女性と関わりたい。そう思って看護師と助産師を目指したので、0歳児から90代のおばあちゃんまで、関わることができる今がとても楽しいです。一方で、例えば自分の母親と同じ年齢くらいの方が、痛みや吐き気で苦しそうにしている姿を見ると他人事とは思えません。

宮﨑あやめ

そんな時は、どんな風に患者さんを支えますか?

少しでも痛みを緩和するためにできることは何だろうと一生懸命考えます。夜勤時は忙しくて話を聞く時間は取りづらいのですが、朝方など落ち着いている時に話をして、どんなことをして欲しいのか、気持ちを汲み取るようにもしています。

危機的状況に対応するための備えを教えてください。

宮﨑あやめ

産後出血など危機的な状況を解決するためのアルゴリズムがあり、普段から訓練も受けています。実際に発生したときは焦りますが対応は頭に入っていますし、ガイドラインが改正されれば目を通すことなども、普段から心がけています。

宮﨑あやめ

スキルアップの方法は?

宮﨑あやめ

院内・院外を含めて、研修の機会がたくさん設けられている点がありがたいですね。例えば緩和ケアや輸血、救急などさまざまな専門コースの研修や資格試験の案内の中から、学びたいものを選んで強みにすることができるんですよ。私自身、最近では助産師の仕事とも関連がある、救急の専門コースと糖尿病療養指導士の資格研修を受けました。

日々の業務と並行して勉強も。向上心の源は何ですか?

宮﨑あやめ

助産師の免許を取って時間が経っているので、つねに知識を更新していかなければと思っています。それは自分のためでもあるし、何よりも患者さんのため。例えば夜勤時に急変にあたった時には、患者さんを助けたいという思いが強いです。助けられた時は良かったと思います。

お手本にしている先輩はいますか?

宮﨑あやめ

一緒に働いている先輩たちは、豊富な経験値と勉強量でいつも前を走っている存在です。私もその背中を追いかけていたい。そして後輩に背中を追いかけてもらうためにも、立ち止まってはいられません。つねに前へ。全速力で走り続けています。

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