診療科・部門
呼吸器外科
診療内容

~痛みが少なく、体にやさしい低侵襲治療を~
胸部に発生した肺癌などの腫瘍、膿胸、気胸、外傷などのあらゆる胸部疾患に外科的治療を行っています。
・2003年に導入した胸腔鏡手術により、習熟した完全鏡視下手術をほぼすべての手術で行っています。安全で確実な手術手技を確立しています。
・呼吸器外科チームとしてのチームワークを大切にし手術を受けた方のできるだけ早い家庭復帰、職場復帰を目指しています。
・2023年に導入したロボット支援手術で安全で痛みの少ない手術、呼吸機能が温存され、術後運動可能な手術を行っています。
主な対象疾患
- 肺癌、転移性肺癌などの肺腫瘍全般
- 膿胸、気胸、肺化膿症
- 縦隔腫瘍、胸壁腫瘍
- 横隔膜疾患
- 胸部外傷
胸腔鏡手術(2003~2022年)
胸腔鏡手術とは、胸に小さな傷をつけて行う手術方法であり、3cm程の切開を複数作成し、そこから胸腔鏡と手術道具を挿入して行う手術です。従来の開胸手術に比べ、切開する範囲が非常に小さいことから、患者さんにとって手術後の痛みが少なく、早期に退院できるメリットがある一方、モニター画面を見ながらの操作となるため、視野が狭く、専門医の確実な手技と術中の迅速のな判断力を要します。



術後3~4年が過ぎると、胸腔鏡手術は痛みが少ない楽な生活がおくれます。傷も小さく目立ちません。
手術の際の入院期間と術後経過
入院期間は8泊9日(手術前日に入院、術後7日目に退院)です。重篤な糖尿病の既往がある患者さんや、抗凝固薬を内服中の患者さんでは早めに入院していただくことがあります。
退院した直後から通常の日常生活を送っていただくことが可能です。散歩など無理のない程度の運動を積極的に行うことで、残った肺の機能が更に改善していきます。
| 1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 | 6日目 | 7日目 | 8日目 | 9日目 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 入院 | 手術 | 術後1日目 | 術後2日目 | 術後3日目 | 術後4日目 | 術後5日目 | 術後6日目 | 退院 |
| 採血 レントゲン |
レントゲン | 採血 レントゲン |
レントゲン | 採血 レントゲン |
||||
| 昼~食事開始 | ||||||||
| 歩行開始 | ||||||||
| 尿カテーテル除去 | ||||||||
| シャワー可能 | 入浴可能 | |||||||
| 胸腔ドレーン除去 |
ロボット支援下手術が現在行われています。
入院期間は8泊9日(手術前日に入院、術後7日目に退院)です。重篤な糖尿病の既往がある患者さんや、抗凝固薬を内服中の患者さんでは早めに入院していただくことがあります。
退院した直後から通常の日常生活を送っていただくことが可能です。散歩など無理のない程度の運動を積極的に行うことで、残った肺の機能が更に改善していきます。



2022年12月17日みなとメディカルセンターに導入されました。
鉗子が小さく、緻密な作業を安全に行うことができます。
ロボット支援手術チーム
専門の知識をもった医療スタッフが安全で円滑な手術を行っています。

ロボット支援手術の実際
中央に手術台があります。
すぐ横で術者がロボットを操作しています。
手術台のそばで手術助手が常時サポートし、安全性を確立しています。


みなとメディカルセンターに最新で安全なロボット手術が根付いています。
スタッフみんなで協力し、最適なチームワークと日々の努力を大切にし、手術技術の向上に精進しています。
手術を受けた患者様を温かく励まし、一日もはやい自宅退院と社会復帰をスタッフ全員でサポートしています。
| 疾患 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 原発性肺癌 | 73 | 59 | 82 | 81 | 62 |
| 転移性肺癌 | 9 | 6 | 5 | 12 | 12 |
| その他肺腫瘍 | 5 | 9 | 6 | 8 | 7 |
| 気胸 | 22 | 19 | 16 | 15 | 25 |
| 縦隔腫瘍 | 6 | 7 | 10 | 10 | 10 |
| 膿胸 | 2 | 7 | 11 | 11 | 6 |
| その他 | 10 | 9 | 12 | 12 | 7 |
| 全症例数 | 126 | 116 | 142 | 149 | 129 |
※ほぼ全例鏡視下手術です。
治療実績
2002年から2024年までの過去22年間の当院で手術を行った肺癌症例の治療成績です。
5年生存率は
ステージ1A期は86.7%
ステージ1B期は63.5%
ステージ2A期は68.5%
ステージ2B期は58.2%
ステージ3A期は43.4%
ステージ3B-4期は31.2%
肺癌患者全体の5年生存率は77%です。
肺癌は早期発見早期治療を行うことで、長生きが可能な疾患となってきています。

森野 茂行
診療科長
| 卒業年次 | 平成9年卒業 |
|---|---|
| 専門分野 | 呼吸器外科 |
| 担当診療科 ・所属部門 |
呼吸器外科 |
| 資格など |
|
| モットー | 桑弧蓬矢 |
市川 宏美
医師
| 卒業年次 | 平成29年卒業 |
|---|---|
| 専門分野 | 呼吸器外科 |
| 担当診療科 ・所属部門 |
呼吸器外科 |
| 資格など |
|
| モットー | 勤倹力行 |
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
|---|---|---|---|---|
| 市川宏美 | 森野茂行 | 森野茂行 (連携新患のみ) |




