チーム医療
糖尿病チーム
糖尿病チームとは
糖尿病は長く付き合っていく病気であり、患者さんの疾患に対する理解と治療意欲が非常に重要です。当院では複数の職種で構成された糖尿病チームが患者さんを支えています。一人一人の生活背景や問題点を聴取・把握し、チーム内で共有することで、個人に応じた適切な血糖管理・療養指導を行っています。また、常にチームのスキルアップを行い、正しい糖尿病の知識を患者様に提供するよう心がけています。
構成メンバー
- 糖尿病専門医 1名
- 内科医 2名
- 糖尿病看護特定認定看護師 1名
- 病棟看護師
- 管理栄養士 2名
- 薬剤師 1名
- 理学療法士 1名
- 臨床検査技師 3名
- 歯科衛生士 1名
- 医師事務作業補助者 2名
役割
糖尿病専門医・認定医
患者さん一人一人にあった治療法を、多職種スタッフと一緒に考えていきましょう。
糖尿病看護特定認定看護師
患者さんやそのご家族が、日々の療養生活を無理なく、安心して継続できるよう生活をサポートしていきたいと思います。
管理栄養士
患者さんの生活にあわせ無理なく続けられ、食べる楽しみが感じられるような食事療法を一緒に考えていきましょう。
薬剤師
患者さんがそれぞれの生活に合わせて、無理なくお薬を続けていけるようサポートします。
理学療法士
生活リズムにあった安全に無理せず長期的に続けられる運動を一緒に考えていきましょう。
臨床検査技師
検査データを通して今の体の状態を把握し、つぎの行動につなげていきましょう。
歯科衛生士
患者さんの口腔内状況に併せたお口の管理、歯周病予防についてサポートします。
活動内容
1. 教育入院
当院ではクリニカルパスを用いた1週間(8日間)の教育入院を行っています。
県内では最も短い期間ですが、集約的に指導を行うことで確実な結果をだしています。
2. カンファレンス
全職種参加のカンファレンスを週に1回行っております。
カンファレンスでは患者様の情報を共有し、複数の視点から治療法を検討しています。
3. 透析予防
糖尿病はあらゆる臓器にさまざまな合併症が起こります。その中でも末期腎不全は透析が必要となり、生活に多大な支障を与える合併症です。透析予防指導では、糖尿病腎症を呈する患者さんに食事を含めた生活指導を早期から行います。
4. 肥満治療
糖尿病だけではなく、肥満症の治療も行っております。糖尿病チームが介入することで、多方面から食事・運動を見直すことができます。InBodyによる体成分分析や外来リハビリ、栄養指導、減量目的の入院も行っています。
5. 患者会活動
当院では「でじま会」という患者友の会があります。患者さんやその家族、糖尿病チームのメンバーで構成されており、患者さん同士や医療スタッフとの交流の場となっています。ウォークラリー等のイベントの開催や広報誌の作成などを行っており、正しい糖尿病の知識を提供し、患者様が楽しい人生を送っていただけるようお手伝いしています。
チーム介入実績
- 教育入院: 週2-3名、月10-12名
- 栄養指導: (教室)約8件/月、(個別)約12件/月
- フットケア指導件数(糖尿病合併症管理料算定件数): 181件(2021年)
- 透析予防指導件数(糖尿病透析予防指導管理料算定件数): 328件(2021年)
※栄養指導は糖尿病チームが介入している患者さんに対する栄養指導の件数です。
患者さんとそのご家族ならびに医療機関の皆様へ
我々糖尿病チームは高度な技術と知識をもつスペシャリストであるべきだと思っています。適切な情報を提供し、また皆様の意思を尊重することで、個々にあった治療を実践します。病気と上手に付き合っていく“あなたの方法”を一緒に考えていきましょう。
また、当院ではかかりつけ医の先生との連携も大切にしています。教育入院後2年間は全例、かかりつけ医の先生と連携しながら診ていきます。当院受診時に合併症精査や栄養指導を受けることで糖尿病治療を見直すきっかけになればと思います。かかりつけ医の先生方におかれましては、いつでも患者さんをご紹介ください。